口の中は常に同じ状態だと思われがちですが、実は季節によってコンディションが変化することをご存じでしょうか?
気温や湿度、生活リズムの変化が口腔内フローラや唾液分泌に影響を与えるからです。
例えばこれから迎える秋冬。空気が乾燥すると唾液の分泌が減り、口の中が乾きやすくなります。唾液には抗菌作用や自浄作用があるため、量が減ると菌のバランスが崩れやすく、口臭や虫歯、歯周病リスクが高まります。
逆に夏は発汗による脱水で同じく唾液不足に陥りがち。スポーツや外出時には特に注意が必要です。
春や秋は花粉症や季節の変わり目による体調不良で口呼吸が増え、これもまた口内環境を乱す要因に。マスク生活が長引いた近年では、口呼吸のクセが残ってしまい、以前より口腔乾燥に悩む人が増えているといわれます。
こうした季節変動に対抗するには、まず「水分補給」と「よく噛むこと」が基本。唾液の分泌を促すことで、口内環境の安定につながります。
さらに、日頃から乳酸菌やポリフェノールなどを摂取し、菌のバランスを整える意識も大切です。
季節に応じて体調が変わるように、口の中の環境も変わるもの。だからこそ、日々のケアと生活習慣の積み重ねが健康維持に直結します。