「硝酸塩(しょうさんえん)」という言葉を聞くと、農薬や保存料のイメージから「体に悪そう」と感じる人も少なくありません。しかし実際には、野菜や果物など自然の食べ物に豊富に含まれる、ごく身近な成分のひとつです。特にビーツやほうれん草、レタスなどの葉物野菜に多く含まれています。
体に入った硝酸塩は、口の中の細菌や体内の酵素によって「亜硝酸塩」に変化し、さらに「一酸化窒素(NO)」へと変換されます。この一酸化窒素は血管を広げ、血流をスムーズにする働きを持っています。そのため運動パフォーマンスの向上や血圧のサポート、冷え性改善などに役立つ可能性が注目されています。実際にアスリートがビーツジュースを取り入れるケースも増えています。
一方で「硝酸塩=発がん性」と誤解されることもあります。確かに加工肉に含まれる「亜硝酸ナトリウム」などは高温調理で有害物質を生む可能性がありますが、野菜由来の硝酸塩は抗酸化物質やビタミンと一緒に摂るためリスクは低いとされています。むしろ野菜不足のほうが健康への悪影響が大きいといえるでしょう。
つまり硝酸塩は「避けるべきもの」ではなく「うまく活用すべき成分」。日々の野菜摂取やサプリメントを通じて、血流やエネルギー代謝のサポートに役立てることができます。